森の中にいると気持ちがいい、森は地球温暖化を防いでくれている。
地球や人間にとって、森があることはいいことである、ということは、感覚的に共通の認識ではないかとおもいます。実は、森林は、私たちの暮らしに素晴らしい役割をたくさん果たしてくれています。
・生物多様性保全機能(たくさんの動植物が生息できる)
・地球環境保全機能(地球温暖化を防止する)
・土壌保全・土砂災害防止機能(山崩れを防ぐ)
・水源涵養機能(水を地下に溜めて、きれいな水をゆっくり流す)
・快適環境形成機能(心地よい空間をつくる)
・保健・レクリエーション機能(スポーツや遊びを楽しめる場になる)
・文化・教育機能(自然に感動できる感性を生む)
・物資生産機能(木材や、きのこなどを供給する)
このような8つの公的機能を、人が知らず知らずのうちに森は発揮してくれています。
しかしこれはあくまで森が、適正な状態であれば、という条件があります。
日本の国土の約7割が森林です。世界的な森林大国です。
この日本の森は、全体の約4割が国有林、約6割が民有林です。半分以上が、個人が森の持ち主です。
特に昨今では、森や山の持ち主の高齢化も進み、自分の森を自分で管理する、ということが難しくなってきました。
また昔は、木や竹が生活の道具や家の材料として使われたり、森の恵み(きのこやたけのこ)をいただいたりと、自然と共生するサイクルがありましたが、今ではそういったことも少なくなってきました。
身近に暮らす人々が守ってきた自然。今の社会でも同じ。
私たちで森を守っていく必要があります。
私たちの先祖は、将来のために木をたくさん植えました。木は財産であり、未来の子どもたち、未来の社会のために、美しい森を残してきました。
しかし、今は森と共に生活するサイクルがなくなり、森に人の手が頻繁に入ることはなくなりました。
そのため、良好な状態の森が減り、荒れた雑木林が多く目につきます。
私たちの先祖が未来の私たちのために森づくりをしてくれたように、今度は私たちが未来の社会のために森づくりをする番ではないでしょうか?
栃木の森はどのような状況になっているでしょうか?
平成22年栃木県環境白書によると、県土面積中約55%が森林、約45パーセントが農地外となっています。日本の森林面積とほぼ同じ割合です。
森林の割合を見てみると、約34%が人工民有林、約29%が天然民有林、約26%が国有天然林、約11%が国有人工林となっています。
約63%が民有林という割合で、依然として市民による森づくり活動が必要なことがわかります。
これらのことから
『市民による、身近な森づくり』を『次世代のために、今後の社会を担う若者』が取り組んでいく必要であることがわかります。
森づくり、ボランティア、が初めてな方も大丈夫です。
できることから少しずつ、自分たちで自分たちの環境をよくしていきましょう。